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お客様事例|別格に質の良いベストオブポーランド手選別ステッキーマザーグース98%を使った羽毛布団

猫が利口なことが分かったので

軽くて、暖かくて、長く使える羽毛布団を

Y様のご希望は、軽くて、暖かくて、お手入れ次第で長く使える羽毛布団とのことでした。
実は暖かさだけなら、エントリークラスの羽毛と生地でも充填量を1300〜1500g程度で仕上げれば問題なくクリアできます。羽毛布団の暖かさは羽毛の種類で決まるのではなく、最終的に羽毛布団の厚みに大きく左右されるからです。充填量とキルトをきちんと設計すればちゃんと暖かい羽毛布団に仕上がるというわけですね。必ずしもマザーグースやレギュラーグースにこだわる必要はありません。
しかしながら、暖かさに加えて、軽さとヘタリにくさも必要ということなら話は別です。これらの条件をより高いレベルで満たそうと思えば思うほど、エントリークラスの羽毛と生地では実現が難しくなり、ハイクラスの素材が求められます。

生地はドイツ製の軽量プレミアムバティスト

プレミアムバティスト

軽さと暖かさを両立させるには軽量生地が不可欠です。生地が重くなると、その重い生地を跳ね返すために大量の羽毛を充填する必要があり、結果的に生地と羽毛のダブルで布団が重くなるからです。羽毛と生地の両方にコストを掛けられるのが理想ですが、それが難しい場合は生地に優先的にコストを掛けることをオススメします。

今回はドイツ製のプレミアムバティスト(平織)を使用しました。綿100%の場合、日本製の最軽量生地が85g/㎡ですが、プレミアムバティストは80g/㎡とそれよりもさらに軽量です。ここまでのクラスとなると綿100%として標準的な114〜140g/㎡クラスの生地とは全くの別物となり、質の良い羽毛と組み合わせることで極めて軽く、そして暖かい羽毛布団に仕上がります。(尚、68g/㎡のエクストラライトバティストもありますが強度は低下するので一長一短)

平織の特性上、しなやかさに関してはトップグレードのサテン織に劣るものの、プレミアムバティストはエントリークラスの平織とは異なり、ほとんどのお客様にとっては必要十分なしなやかさを有していますので、その点についてもほぼ問題ありません。サテン織では実現が難しい高い通気度も併せ持っていますので、軽さ、しなやかさ、通気性のバランスに優れている生地です。(とはいえ、しなやかさを最優先する人はシンプルにサテン織のハイクラス生地を使うべきでしょう)

吟味して頂いた結果、羽毛は最上級品に

ベストオブポーランド・手選別ステッキーマザーグース98%

軽さと暖かさを高いレベルで両立させるには軽量の生地だけでは不十分で、ハイクラスな羽毛も必要です。ダウンボールが大きく、密度が濃い、上質な羽毛ほど少量でもボリュームのある布団に仕上がるからです。予算が許せば羽毛と生地の両面から軽量化を図るのがベストですね。
またこうした質の良い羽毛ほどダウンボールが丈夫で耐久性が高いので布団としてもヘタリにくく、複数回のリフォームも可能というメリットがあります。羽毛は長期に渡って使用できる資源と言われますが、結局クオリティの低い羽毛の場合は再利用しようとしても仕上がりが微妙で、掛けたコストに対して結果(リフォーム後の仕上がり)が釣り合いませんから、やはり長く使用したいとお考えの場合はそれなりの羽毛を使うことが大前提かと思います。

ベストオブポーランド・手選別ステッキーマザーグース98%

その上で、今回は
①ポーランドプレミアムマザーグース95% DP440
②ポーランド手選別ステッキーマザーグース96% DP450
③ベストオブポーランド手選別ステッキーマザーグース98% DP470

の3種類をご検討頂きました。

いずれもポーランド産のコウダ種マザーグースです。ただ機械選別か手選別か、そして手選別を何回繰り返しているか、という点で最終的なクオリティに大きな差が生まれています。
ちなみに一般的にはダウン率とダウンパワーの高低で羽毛の品質を判断しますが、当店の場合はこうしたスペックはそれほど重視していません。全く同じダウンパワーでも実際のクオリティには違いがあることを知っているからです。(※今回の3種類はたまたまダウンパワーの優劣と羽毛の優劣がリンクしていますが、DP470よりもDP440の方が質が良いというケースもあります)
そのためスペック云々を熱心に語るよりも、お客様の目の前に実物を並べて、羽毛を見て、触って頂くようにしています。「質の良い羽毛ほどファイバーが少ない」なんて話も羽毛を掴んで振ってみれば一発でわかります。もちろん、ダウンボールの大きさ、密度、粒のバラツキも一目瞭然です。

ベストオブポーランド突板ステッキーマザーグース98%

Y様にもこのように比較して頂いた結果、「こんなに違うものなんですね」と③のベストオブポーランド手選別ステッキーマザーグース98%をお選び頂きました。こちらは機械選別で不純物を取り除いた後に、さらに手選別を3回繰り返した羽毛でまさにパーフェクトな羽毛です。
この羽毛以上に「軽く」「暖かく」「長く使える」ものはないのでベストな選択ですね。

肝心の厚みは、保温力5(変形立体キルト)

最も重要な厚み(暖かさ)は保温力5です。
Y様がこれまで使っておられた羽毛布団は二層立体キルトで、羽毛のたっぷり入ったいわゆる真冬用のタイプでしたが、今回はそれよりも意図的に保温性を控えめにしています。
というのも二層立体キルトに限らず、真冬に照準を合わせた羽毛布団は非常に高い保温性が得られる反面、一年のうち快適に使える時期が極めて限定的です。また暖かすぎた場合は布団を蹴飛ばすか、汗をかくかのどちらかしかありません。
一方で保温力5の場合は、厳冬期に物足りなさを感じる可能性はあるものの、室温や体質次第では春秋の使用も視野に入ってきます。また物足りない場合は掛布団カバーの素材を変えたり、毛布を重ねたり、敷寝具側の保温性を高めることで乗り切ることが可能ですし、最終的にはに後から羽毛を追加することも可能です。(逆に減らすことはできない)
どちらがよいかは使用する人の優先順位次第なので、Y様にも保温力5と保温力6(二層立体キルト)のメリットデメリットをそれぞれお伝えさせて頂いたのですが、じっくりお考えになった結果、汎用性の高い保温力5をお選び頂きました。(※室温がもっと高いケースの場合は保温力4と5の比較、3と4の比較が適切です)

Y様、また可愛い猫さんの話を聞かせてくださいね。この度はありがとうございました!